Nature ハイライト

天文学:成層圏を持つ系外惑星

Nature 548, 7665

地球の大気は複数の層で構成されており、気温によってある程度定義されている。対流圏は地球表面のすぐ上にあり、高度とともに気温が低下するが、その上の層である成層圏は、高度とともに気温が上昇する。系外惑星にも成層圏が存在する可能性があるが、実際に存在するかは未解決の問題であった。これを調べる方法の1つは、惑星の熱スペクトルに分子種の放射が見られるかどうか観測することであり、この放射があれば、上層の気温が下層より高いことが示される。T Evansたちは今回、巨大な系外ガス惑星WASP-121bを観測して、水の輝線を見つけたことを報告しており、その結果から、この惑星に成層圏があると結論している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度