Nature ハイライト

細胞微生物学:細菌のAgl–Gltモーターの解明

Nature 539, 7630

Myxococcus xanthusなどいくつかの桿菌は、鞭毛や繊毛の助けなしに表面をすべるように動く。これらの菌は鞭毛や繊毛の代わりに、最近明らかにされたAgl–Glt装置からの動力ですべり運動を引き起こす。議論の余地はあるものの、Agl–Glt装置は細菌のフォーカルアドヒージョン複合体として機能し、前側の細胞極で集合して後ろ側の細胞極に達すると分散し、細胞を前方へ推進することが示唆されている。今回T Mignotたちは、生物物理学、生化学、モデル化手法を組み合わせて、細菌のフォーカルアドヒージョン部位の詳細な特性を報告している。その結果に基づき、著者たちはAgl–Glt装置および類縁のTol–Exb細菌モーターの動作をモデル化した。彼らは、Agl–Gltモーターとこれに付随する内膜タンパク質が、ペリプラズムの外膜複合体の因子と周期的に相互作用することにより、方向性をもって移動すると提唱している。

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