Nature ハイライト

Cover Story:原子から始める構築:新材料を作る道具として電子顕微鏡を見直す

Nature 539, 7630

走査透過電子顕微鏡法(STEM)の進歩は目覚ましく、近い将来この方法を使って、原子を1つずつ並べて物質を作り出すことができるかもしれないというところにまで到達している。今週号のCommentでは、オークリッジ国立研究所(米国)の画像化法の専門家である、Sergei Kalinin、Albina BorisevichとStephen Jesseがこうした難題をやり遂げる方法の1つについて説明している。STEMでは、試料に電子ビームを通して結晶構造を明らかにするが、ビームによって原子が移動することがある。これは、従来の構造決定では欠点とされてきたが、原子を動かしたい場合には逆に利点となるのである。とはいえ、この技術がうまくいくようにするには、電子ビームを完全に制御できることが必要となるだろう。

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