Nature ハイライト

神経科学:報酬探索行動の選択と調節

Nature 533, 7603

大脳基底核の直接路と間接路の活動は、前者が報酬関連行動を促進し、後者が報酬につながらない行動を抑制するとされる。今回、E YttriとJ Dudmanは、これらの経路が単に報酬につながる行動を選択するだけでなく、その報酬の獲得に必要な運動の速度の調節にも関わっていることを示した。マウスで、自発運動中に直接路または間接路を光遺伝学的に刺激すると、両経路とも、動機付けには影響を与えることなく特定の運動を学習によって加速したり減速したりできることが分かり、これはドーパミン依存的だった。今回の知見から、いずれの経路も報酬探索行動の基盤にある運動の速度を効果的に調節することが分かった。

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