Nature ハイライト

電子工学:金属酸化膜メモリスターに基づく神経形態学的ネットワーク

Nature 521, 7550

認知的複雑性が生物原型に匹敵するが、より性能の高い神経形態学的ネットワークの構築はコンピューティングにおける重要な課題の1つである。そうしたデバイスへの有望な取り組みの1つは、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)と調整可能な二端子抵抗デバイス(メモリスター)を組み合わせるもので、複雑なシリコン回路に基づくものより単純になる可能性がある。今回D Strukovたちが、デバイスのばらつきが小さく、単層パーセプトロンとして動作する、トランジスターを必要としない金属酸化膜メモリスターネットワークを実証している。すなわちこのネットワークは、不完全な3 × 3画素の白黒パターンを、アルファベットの3文字の1つとして認識できるようになる。この方法の長所はスケーラビリティであるため、より困難な課題を解決できるより大きな神経形態学的ネットワークが可能になるはずである。

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