Nature ハイライト

化石:恐竜と共存していたカモの仲間

Nature 433, 7023

南極大陸で見つかった1体の鳥類の化石が論争を巻き起こすことが必至だ。この鳥類はおよそ7,000万年前の白亜紀に生息していたもので、当然のことながら恐竜たちと同時代に生きていた。ところが今週号に掲載のJ A Clarkeたちの報告によると、この鳥類は現在のカモやガンの親戚にあたるのだという。 最初の鳥類にあたる始祖鳥は1億5,000万年前のジュラ紀に現れ、続く白亜紀には多種多様な鳥類が現れ栄えた。しかし、現生鳥類の分類群に近い鳥類が白亜紀末より前にすでにいたのか、それとも、恐竜たちが絶滅してしまったあとの第三紀になって現生鳥類が「ビッグバン」で爆発的に進化したのかについては、活発な議論が続いている。今回の新発見によって、現在見られるような鳥類の進化が白亜紀にすでに進んでいたことがわかる。

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