Nature ハイライト

ゲノミクス:編集されたゲノムから浮き彫りになること

Nature 513, 7516

変異の機能的結果を迅速かつ費用効率よく測定できるゲノミクス分野の技術には大きな需要がある。今回、もともとの内因的な染色体の状態を維持しながら、ゲノム領域の飽和変異誘発を行う(起こり得る全ての変異を作り出すことを目的とする)方法が報告された。この方法には、CRISPR/Cas9系のガイドRNAを介した切断と多重相同組換え修復が用いられており、その有用性は、BRCA1のエキソン18内で、6塩基対のゲノム領域を可能な全てのヘキサマーと置換することで、また、同じエキソン全体を可能な全ての一塩基変異を含むように作製することで、実証された。飽和編集は、DBR1という不可欠な遺伝子の高度に保存されたコード領域に対しても行われた。この手法は、シス調節性エレメントやトランス作用因子の高分解能での機能的解明と、臨床での塩基配列解読によって報告された重要性の分からない変異の解釈を促す可能性がある。

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