Nature ハイライト
		
		
        
		
		物理学:電子間の磁気相互作用
Nature 510, 7505
 
	    Credit: Jack Bertram, Motion Forge
あらゆる電子は固有の磁気双極子モーメントを持っている。従って、どんな電子であれ、2個の電子は互いに磁力を及ぼし合うはずである。しかし、こうした磁力は非常に小さく、原子スケールではクーロン相互作用が支配的になるので、磁気相互作用の観測は極めて困難である。だが今回、S Kotlerたちがこれに成功し、離れた場所に捕捉されている2個のストロンチウム88イオンでの電子同士の相互作用を測定した。それらの2個の電子は、コヒーレンスが発展する15秒間にわたって、スピンもつれ生成を示した。また、電子間の距離を変化させることによって、距離依存性が既知の逆3乗則と一致することが示された。
2014年6月19日号の Nature ハイライト
- 量子物理学:状況に応じた量子計算
- 植物科学:ユーカリのゲノム塩基配列解読
- 細胞生物学:遺伝子発現の変動を追跡する
- 神経科学:パーキンソン病でマイトファジーを治療標的に
- 物理学:電子間の磁気相互作用
- 地球科学:シリカは沈み込み帯のゆっくり地震に関連している
- 生化学:小型の分子が線虫の一種C. elegansの寿命を延ばす仕組み
- がん:組織特異的因子群はPTENが関わる白血病に影響を及ぼす
- 免疫:p110δ阻害剤はTreg活性を抑制する
- 微生物学:栄養不良への腸内微生物叢の応答


