Nature ハイライト

構造生物学:ヘリカーゼとポリメラーゼの協調

Nature 510, 7504

DNA複製の際には、個々のポリメラーゼの前方で、ヘリカーゼが2本の鎖を引き離し、それぞれをリーディング鎖複製装置、ラギング鎖複製装置へと誘導する。L Pellegrini、A Costa、K Labibがそれぞれ率いる3つのグループによる今回の共同研究で、酵母のレプリソーム中でDNAヘリカーゼとDNAポリメラーゼを結び付けているCtf4タンパク質の作用の構造基盤が調べられた。Ctf4がDNAヘリカーゼであるCdc45–MCM–GINSとポリメラーゼαを結合させている仕組みが明らかになった。ヘリカーゼのGINSサブユニットとポリメラーゼαが同じような相互作用でCtf4に結合しており、Ctf4は三量体であることから、ラギング鎖合成では、2個のポリメラーゼが同時に1個のヘリカーゼと結合している可能性が考えられる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度