Nature ハイライト

量子物理学:重要な時期にきた磁気モーメントによる物質–反物質対称性の検証

Nature 509, 7502

基本定数や原子特性の測定は、大規模なシンクロトロン実験ほどには目立たないが、測定精度が十分高ければ、標準模型を超える物理法則の探索に貴重な貢献をする可能性がある。今回、A Mooserたちは、直接測定によって、陽子の磁気モーメントをこれまでになく高い精度で測定した。この測定は、強力な均一磁場中に1個のイオンを閉じ込めて操作する二重ペニングトラップという系を用いて行われた。今回の結果を反陽子の磁気モーメントの直接測定と組み合わせれば、物質–反物質対称性の厳密な検証に向けて道が開かれるだろう。

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