Nature ハイライト

宇宙:太陽コロナ加熱を垣間見る

Nature 493, 7433

太陽観測衛星ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリ―(SDO)の大気画像化装置AIAがとらえた、太陽コロナの画像。
太陽観測衛星ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリ―(SDO)の大気画像化装置AIAがとらえた、太陽コロナの画像。 | 拡大する

Credit: NASA

太陽の外層大気であるコロナの温度は、太陽表面よりも数百万度高い。太陽内部から周囲へのエネルギー輸送をこうしたスケールで可能にする機構の研究からは、2つの有力な候補が突き止められている。つまり、コロナは波動加熱によって150万Kまで加熱され、磁場のブレード(編組)が再結合し、ほどけることによって、さらに温度が400万Kに上昇するのではないかと考えられてきた。今回、ブレードのかかわる機構を裏付ける新しい証拠が、気象観測ロケットに搭載された高分解能カメラによる5分間の連続画像から得られた。これらの画像から、コロナの活動領域にある微細なスケールのブレードが、約150 kmの解像度で明らかになった。これらの画像は、観測されている加熱に十分なエネルギー生成と一致している。

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