Nature ハイライト
		
		
        
		
		神経:LTPと記憶について考え直す
Nature 493, 7433
2個のニューロン間のシナプス強度が迅速かつ持続的に強化される長期増強(LTP)現象は、学習や記憶の形成に関与すると考えられている。これまでLTPは、新規記憶の形成に必要な脳領域である海馬のグルタミン酸作動性シナプスで詳しく調べられてきた。しかし今回の研究で、神経伝達物質受容体タンパク質であるAMPA受容体GluA1サブユニットのみを重視する、従来主流となってきたLTPモデルの再考が必要になった。LTPが起こるには、特定の種類のグルタミン酸受容体が必須というのではなく、1つのシナプスの近くに十分大きな受容体貯蔵プールがありさえすればいいらしい。
2013年1月24日号の Nature ハイライト
- 気候:エーミアン間氷期の気候の詳細な記録
- 神経:LTPと記憶について考え直す
- 宇宙:太陽コロナ加熱を垣間見る
- 環境:耕作限界地でのバイオ燃料生産
- 地球:「安定した」断層部分の激しい活動
- 神経科学:うつに果たす腹側被蓋野ニューロンの役割
- 細胞:抗がん機構としてのセリン欠乏
- 構造生物学:風疹ウイルスのエンベロープ糖タンパク質の構造
- 生化学:TET2はヒストン修飾を促進する


