Nature ハイライト

免疫:MAIT細胞の免疫監視機能

Nature 491, 7426

粘膜関連インバリアントT(MAIT)細胞はヒトT細胞集団の10%を占めるが、その生理的、また病理的役割については意外にもほとんどわかっていない。その主な理由は、MAIT細胞が認識するMR1拘束性の抗原(類)が見つかっていないことである。MR1はMHCに似た分子で、ビタミンB9様タンパク質のプテリンと複合体を形成したMR1の構造が今回報告された。細菌のビタミンB誘導体はMAIT細胞を活性化することが示されているので、MAIT細胞によって認識されるこれまで不明だった抗原は細菌のビタミン代謝物であると考えられる。つまり、MAIT細胞の生理的役割は細菌感染の検出であるらしい。

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