Nature ハイライト

材料:剛性と安定性の関係

Nature 491, 7426

この研究では、最も熱力学的に安定な原子配置が、最も硬度、剛性、強度が高い物質の形態と言えるのか、あるいは何らかの準安定的な原子配置が材料性能を高めうるのかという基本的な問題が扱われている。剛性に着目して、4種類の二元合金系の非常に大規模な配置空間に関して第一原理計算が行われた。そして、少なくとも今回調べた4種類の系では、剛性と生成熱は負の線形相関を示すことがわかった。つまり、安定な系ほど硬い材料と言える。この方法を応用すれば、原理的には、剛性以外の機械的特性と安定性との関係も調べることができるはずだ。

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