Nature ハイライト

気候:午後の雨

Nature 489, 7416

個々の嵐が発達するようす。雨季のサヘル地域(マリ)にて撮影。
個々の嵐が発達するようす。雨季のサヘル地域(マリ)にて撮影。 | 拡大する

Credit: Françoise Guichard and Laurent Kergoat, CNRS copyright

土壌水分は、さまざまな時空間スケールにわたって降水に影響を与えることがわかっており、ほとんどのモデルでは、より湿った土壌は大気の湿度を高め、暴風雨の局地的な発達を促進することが示唆されている。しかし今回、気象衛星を組み合わせて得られた全球の降水データの解析から、特に半乾燥地域において、午後の雨は、湿った土壌より乾いた土壌の上空でより発生しやすいことが示されている。この知見は、現在の気候モデルが、対流と大気陸面相互作用を調節する基本的な過程を見落としている可能性を示唆している。

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