Nature ハイライト

細胞:将来に備えて取り置かれている幹細胞

Nature 478, 7368

小腸上皮では、主要な上皮幹細胞プールはこれまでに2つが同定されているが、これら2つのプールそれぞれに関連する相互的な機能と2つの間の相互関係についてはよくわかっていない。今回、F de Sauvageたちは、マウスで遺伝学的な細胞系譜追跡実験と細胞系統的除去実験を行うことで、Lgr5発現細胞は正常な腸の恒常性(数日ごとの上皮の再生)に必ずしも必要ではないことを見いだした。Lgr5発現細胞が存在しない場合は、Bmi1発現細胞が予備の幹細胞プールとして機能し、活性のあるLgr5発現幹細胞を補給する。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度