Nature ハイライト

構造生物学:リボザイムであるRNアーゼPの構造を調べる

Nature 468, 7325

転移RNAは前駆体として合成されるので、5′や3′末端の切断や特定のヌクレオチドの修飾を必要とする。リボザイムのRNアーゼPは、tRNAの5′末端のプロセシングにほぼ例外なくかかわっている。今回、超好熱菌Thermotoga maritima由来のRNアーゼPの、成熟したフェニルアラニン転移RNAと結合した状態の結晶構造が解かれ、tRNA前駆体の認識にかかわる相互作用、活性部位の位置、および触媒作用での金属の役割が明らかになった。RNアーゼP/tRNAリボ核タンパク質の構造からはまた、太古のRNA世界がどのように進化して現在のようなタンパク質触媒が主流である世界になったのか、その過程に関する手がかりが得られる。

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