Nature ハイライト

医学:なかなか成功しないエイズワクチン開発

Nature 455, 7213

今週号には、今日の科学における最優先課題の1つである、臨床的に有効なエイズワクチンの探索についての論文2つが掲載されている。D Barouchの総説では、これまでいずれも不成功に終わったワクチン候補に関する研究の苦労の跡をたどっている。HIV-1ワクチン研究はまだ揺らん期にあり、この分野を進展させるには基礎研究にもっと力を注ぐ必要がある、とBarouchは論じている(Review Article p.613)。またR MedzhitovとD Littmanも、主に免疫学における基礎研究の必要性を強調している。免疫学の既に確立されたモデルや仮説の中には、レトロウイルス感染にはまるで当てはまらないようにみえるものがある(Commentary p.591)。

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