Nature ハイライト

宇宙:エンセラダスの2つのプリューム

Nature 451, 7179

カッシーニ探査計画で、土星の衛星エンセラダスの南極付近にある氷火山から、水蒸気と氷の塵粒子が噴出する壮大なプリュームが見つかった。このプリュームの性質の1つは謎で、説明がつけられていない。というのは、塵粒子が水蒸気よりも遅く動いているのだ。Schmidtたちは、エンセラダスの間欠泉における氷の粒子の凝結に対する定量的なモデルで、この現象を説明できる可能性を示した。速度差は、ガスと塵が表面下にある間に生じている。そこでは、氷殻にできた亀裂の壁に塵の粒子が繰り返し衝突し、ガスにより再加速されることで摩擦が生じ、この摩擦によって粒子が減速しているというのである。

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