Nature ハイライト

進化:協力行動をえり好み

Nature 451, 7175

自然選択が利己的な行動に有利に働くのであれば、ヒトを含む多くの種で協力行動がこれほど一般的なのはどうしてなのだろうか。McNamaraたちは、進化的シミュレーションを行い、協力度とえり好み度(相手の協力に対する許容の程度)との間の共進化的な正のフィードバックに基づく進化機構を新たに提案した。協力度に個体差があり、各個体がそれぞれの協力度レベルに基づいて相手とのつき合いを続けるかどうかを決定することができる場合には、協力行動は非協力状態から徐々に進化しうる。このモデルでは、行動の個体差が協力行動の進化を決める重要要因となっているのである。

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