Nature ハイライト

遺伝:クロマチン・プロファイリング

Nature 448, 7153

多細胞生物がもつさまざまな型の細胞は、どれも全く同じ遺伝子セットをもっているにもかかわらず、その挙動は大きく異なっている。細胞のこのような状態は、クロマチンの状態、すなわちゲノムをコンパクトにまとめる働きをするヒストンなどのタンパク質の修飾と関連すると考えられている。今回、単一分子塩基配列決定技術を使い、マウスの胚性幹細胞と発生がもう少し進んだ2種類の細胞で、クロマチンの状態に関する地図が作られ、重要なクロマチン修飾のゲノム全体にわたる分布が明らかになった。今回の研究は、癌のような異常な細胞が発生する状況なども含め、哺乳類の細胞集団について、包括的クロマチンプロファイリングを行うための指針となるだろう。

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