Nature ハイライト

発生:血液中に存在するシグナル

Nature 446, 7133

今週号では、2つのグループがショウジョウバエで血球前駆細胞の維持を制御するリンパ節のシグナルセンターの性質を明らかにしている。リンパ腺の後部シグナルセンターで生じたシグナルは、JAK/STATとNotchの両シグナル伝達経路を介して、前駆細胞と分化中の血球のバランスを調節している。Mandalたちは、シグナルセンターが胚発生の初期にホメオティック遺伝子Antennapediaによって指定されることを示した。Krzemieńたちは、Notchシグナル伝達がショウジョウバエのCollier(哺乳類の早期B細胞因子に相当するタンパク質)を制御することを明らかにしている。この研究から、血液発生に関するショウジョウバエ・モデルは、遺伝子操作を行う際の重要な手法となるものと考えられる。

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