Nature ハイライト

生態:出入りが大事

Nature 441, 7097

種の移出・移入のような分散プロセスが生態系の環境劣化にもたらす影響が、アマモと主にそれを食べる甲殻類(この種の草食動物をグレーザーとよぶ)からなる実験的な「メタ群集」で調べられた。この実験では、これまでの研究で一般的に用いられていた閉鎖系ではなく、物理的に分離されてはいるが分散経路によりつながっている動植物群集を用いており、いくつかの意外な結果が得られた。例えば、グレーザーがパッチ(生息区画)間を移動・選択できるようにすると、生物多様性が生態系の生産性に与える影響は減少した。しかし全体的としては、生息地と構成種の両方の多様性を維持することが、生態系サービスを長年にわたって安定化させるという結論が得られた。

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