Nature ハイライト

物性物理学:モアレグラフェンにおけるスピン三重項超伝導

Nature 595, 7868

モアレグラフェンにおける相関電子相は、非従来型超伝導体に見られる相関電子相に似ている。これは、モアレグラフェンにおける超伝導相の対形成機構が、従来型の電子–フォノン結合とは異なることを示している。今回P Jarillo-Herreroたちは、魔法角ねじれ3層グラフェンにおける、スピン三重項対形成の特徴を報告している。より具体的に、著者たちは、面内磁場において、パウリ極限の大きな破れとリエントラント超伝導を報告している。モアレグラフェンにおけるスピン三重項超伝導の存在に関する主張をより決定的なものにするには、今後の実験研究と理論研究が必要である。

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