Nature ハイライト

ナノテクノロジー:マイクロ歩行ロボット

Nature 584, 7822

基板上に並んだマイクロロボットのイメージ画像。
基板上に並んだマイクロロボットのイメージ画像。 | 拡大する

Credit: Criss Hohmann

マイクロエレクトロニクスの分野では、ムーアの法則に基づく50年にわたるスケーリングによって、複雑さ、小ささ、安さの前例のない組み合わせをもたらす、電子システム、磁気システム、光学システムが可能になった。急速に進化するマイクロロボット工学の分野は、こうした進展を利用して、ヒトの視覚の解像限界よりも小さいロボットの開発を目指している。しかし残念なことに、半導体プロセスを用いて集積され、標準的な電子制御信号に応答できるマイクロメートルスケールのアクチュエーターシステムは、まだ得られていない。今回M Miskinたちは、シリコン加工に適合する新種の電圧制御可能な電気化学アクチュエーターを実証している。彼らは、4インチウエハー上に100 μmに満たない歩行ロボットを100万個以上作製して、こうしたロボットの可能性を示している。今回の結果は、肉眼で解像できないほど小型でより複雑な大量生産型機能性ロボットの実現への道筋を示すものである。

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