Nature ハイライト

Cover Story:制御される幹細胞:腺組織の幹細胞の調節に重要な細胞間のコミュニケーション

Nature 584, 7822

乳腺や前立腺などの腺組織の上皮は、隣接する管腔細胞層と基底細胞層からなっている。発生の際は基底細胞層の幹細胞が両方の細胞層の形成に関与するが、成体になるとこうした幹細胞は多能性を失う。組織が損傷すると、多能性の喪失が逆転することがあり、両方の層の回復に基底細胞が関与できるようになる。今回C Blanpainたちは、基底幹細胞の能力が、TNFタンパク質を分泌する管腔細胞によって直接調節されており、このTNFが基底幹細胞の多能性の抑制因子として機能していることを示している。表紙の画像は、乳腺枝の基底細胞(赤色)と管腔細胞(緑色)を示す。

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