Nature ハイライト

エピジェネティクス:新規なヒストン修飾

Nature 574, 7779

乳酸は、ワールブルク効果が見られる際に生じる化合物で、エネルギー供給源であり、代謝の副産物でもある。今回Y Zhaoたちは、哺乳類細胞でヒストンのリシン残基がラクチル化されることを明らかにした。この修飾は、低酸素状態や細菌への曝露によって促進される。M1マクロファージの極性化の際には細胞内乳酸が増加し、ヒストンのラクチル化レベルの上昇と恒常性に関わる遺伝子の誘導が起こる。ヒストンのラクチル化について今後さらに研究が進めば、乳酸産生が関わっているさまざまな細胞過程や病気に関する理解を深めるのに役立つだろう。

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