Abstract

完全水分解のための粒子状光触媒

Nature Reviews Materials

2017年8月1日

Particulate photocatalysts for overall water splitting

完全水分解のための粒子状光触媒
拡大する

太陽エネルギーを化学エネルギーに変換することは、再生可能エネルギーを生成する有望な方法である。半導体光触媒上での水分解による水素生成は、太陽光を利用して水素を大量合成する簡便で費用効率的な手法である。本多-藤嶋効果が発見されてから、この分野は大きく進歩し、数多くの光触媒材料と水分解システムが開発された。本Reviewでは、粒子状光触媒を用いる既存の水分解システムの概要を、主要構成要素である光捕集半導体と助触媒に注目して説明する。また、1段階および2段階光励起型完全水分解システムに用いられる材料の基本設計原理についても、光吸収、電荷移動、表面触媒反応という3つの素過程に重点を置いて論じる。最後に、将来の商業用途に向けた粒子状光触媒による太陽光水分解に伴う課題と進展の見込みについて概説する。

Shanshan Chen, Tsuyoshi Takata and Kazunari Domen

Corresponding Author

堂免 一成
東京大学 化学システム工学科

doi:10.1038/natrevmats.2017.50

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