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リウマチ性悪液質と心血管疾患

Nature Reviews Rheumatology

2010年7月20日

Rheumatoid cachexia and cardiovascular disease

悪液質と心血管疾患は双方とも、関節リウマチ(RA)と深い関わりがあり、慢性炎症と関連している。通常、リウマチ性悪液質は、BMIが正常または高い患者に生じる(筋肉量が減少し脂肪量は増加)。典型的な悪液質(筋肉量が減少し脂肪量も減少)はRAにはまれであるが、心血管予後が不良な患者では、典型的な悪液質に伴って高い炎症活動性と激しい関節破壊がみられる。逆に、肥満は、高血圧と脂質代謝異常に関連しているが、逆説的に、RA低疾患活動性と低い心血管疾患関連死亡率とも関連している。リウマチ性悪液質は心血管転帰に関して、「両方の世界で最悪である」可能性があるが、この病態の診断基準について同意が得られるまでは、リウマチ性悪液質が 心血管疾患リスクにおよぼす影響には、依然として議論の余地があると考えられる。

doi:10.1038/nrrheum.2010.105

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