Review Highlight

骨粗鬆症治療の目標を定めるためのアプローチ

Nature Reviews Rheumatology

2009年8月1日

Approaches to the targeting of treatment for osteoporosis

骨折は骨粗鬆症の臨床的帰結の1つであり、世界中で障害と死亡の主な原因となっている。いくつかの治療法によって骨折リスクは低下することが示されているが、治療目標を効果的に定めることを目的として骨折リスクの高い人を特定するにあたっては問題が生じている。骨密度検査を用いた集団検診は広く行われているが、感度が低い。多くの国でリスクの高い症例を発見するアルゴリズムが用いられているが、そのアプローチは著しく異なる。骨折リスク評価における最近の進歩として、RAX®(WHO Collaborating Center for Bone Metabolic Disease,Sheffi eld, UK)ツールが利用できるようになったことがある。このツールは、骨密度の情報を加えてまたは加えずに、骨折リスクに対する各臨床的危険因子の重み付けを統合し、10年間の骨折の確率を計算するものである。このツールは、特異度を犠牲にすることなく感度を高め、現在では、臨床ガイドラインの見直しに用いられている。

doi:10.1038/nrrheum.2009.139

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