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乾癬性疾患-皮膚から骨まで及ぶ病変

Nature Reviews Rheumatology

2007年12月1日

Psoriatic disease—from skin to bone

乾癬性関節炎(PsA)は、多様な症状と臨床経過を示す炎症性関節疾患である。特徴的な臨床所見、病理組織学的分析、免疫遺伝学的関連性、筋骨格画像検査により、本疾患が関節リウマチや他の脊椎関節症とは異なることは明らかである。これまで、T リンパ球が炎症プロセスにの主要な役割をはたすことが注目を集めてきた。しかし、さまざまな研究から、関節炎や皮膚炎の発症および持続には、単球-マクロファージ系が大きく関与することが裏付けられた。また、少数例ではあるが、乾癬性皮膚炎とは異なる遺伝的危険因子をもち、皮膚症状を認めないPsA が存在することから、PsA は乾癬性皮膚炎とは異なる疾患であると考えられる。そこで、多くの乾癬患者で認められる、関節、眼、消化器などの組織・臓器に発現する炎症などのさまざまな症状を包含する乾癬性疾患(psoriatic disease)という新たな用語が使われるようになった。また、乾癬患者またはPsA 患者でみられる心血管系・代謝系の合併症は、皮膚や、おそらく関節で惹起された炎症性サイトカインネットワークによって活性化された血中単球と組織マクロファージのサブセットにより、皮膚・筋骨格症状と直接関連付けることができると考えられる

doi:10.1038/ncprheum0670

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