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Caulobacterが丸くなるには

Nature Reviews Microbiology

2004年2月1日

最近まで、細菌には細胞骨格はなく主に細胞膜が細菌の形を決定すると考えられていた。しかし、Bacillus subtilis(枯草菌)や大腸菌では、アクチンとのアミノ酸配列の相同性は低いがその構造に非常によく似たタンパク質がフィラメントを形成し、細菌の形を決める役割を担っていることがわかった。今回、別の細菌、Caulobacter crescentusの細胞骨格タンパク質が明らかになり、Cellに報告された。C. crescentusに特徴的な三日月型の形成には、中間径フィラメント(IF)の特性をもつタンパク質が関与していることを示した。IFは真核生物の細胞骨格を形成するもうひとつの成分である。 Ausmeesらはトランスポゾンを用いた変異誘発および光学顕微鏡による観察から、桿状の形をしたC. crescentus変異体を単離した。そして、細胞を三日月型(vibrioid)にするためのタンパク質、crescentin(CreS)を同定した。細胞を湾曲した形にするために、crescentinは細胞膜と結合するらせん状フィラメントを形成するようだ。crescentinのフィラメントは非対称に細胞のくぼんだ側に局在するため、細胞はvibrioid様の形になる。IFタンパク質とcrescentinは、共にコイルドコイルモチーフが同様に配置しており、両方ともin vivoにおいてフィラメントを形成する。また、crescentinはin vitroにおいて動物のIFタンパク質によるフィラメント形成の場合と同様な条件下でIF様フィラメントを形成できることから、crescentinはまさに細菌のIFタンパク質といえよう。 アクチン、IF同族体および主要な細胞壁成分であるペプチドグリカンの組み合わせにより細菌の形が決定されるようだ。アクチン、チューブリンおよびIFに相当するものが細菌で見つかったことから、細菌は細胞の形を決定する過程の良いモデルとなるだろう。

doi:10.1038/fake738

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