Research Press Release

技術:転んでも動き続けるロボット

Nature Machine Intelligence

2026年8月11日

強い衝撃をともなう着地に耐え、起伏の激しい地形上でも移動を続けられる「Tribar」と呼ばれる転がって移動するロボットを報告する論文が、Nature Machine Intelligence に掲載される。この研究成果は、惑星の地表や災害現場など、危険な環境や遠隔環境で用いるロボットの開発に役立つ可能性がある。

テンセグリティロボット(Tensegrity robots)は、硬い棒状部材が弾性ケーブルのネットワークで支えられた構造を持ち、これにより、大きな外部荷重を吸収できる柔軟で軽量な構造となっている。このようなロボットは、将来の惑星探査ローバーや災害対応用プラットフォームとして提案されてきた。しかし、激しい衝撃に耐え、その後も機能し続ける自律型ロボットの開発は、これまで困難であった。

Rebecca Kramer-Bottiglioら(プリンストン大学〔米国〕)は、耐衝撃性と自律制御を兼ね備えるよう設計された、3本の棒状部材からなるテンセグリティロボット「Tribar」を発表した。このロボットは、伸縮性のセンサー腱と搭載型モーションセンサーを用いて、自身の形状や向きを推定する。著者らは、草地、氷上、小石の上、砂地での移動、最大28度の斜面を登る試験、直線、曲線、三角形の経路に沿った移動を試験した。また、橋からアスファルトへの5.7メートルの落下にも耐え、著者らによると、これは、テンセグリティロボットとしては記録されている中で最も高い落下であり、その後も移動を続けた。

著者らは、この耐衝撃性、センシング(感知機能)、および制御の組み合わせにより、将来のロボットが、崖やクレーター、あるいは災害現場など、従来型ロボットでは到達が困難な環境を移動できるようになる可能性があると示唆している。また、この設計は、過酷な環境でも機能し続けるロボットのさらなる開発に向けたベンチマークとして機能し得るとしている。

  • Article
  • Published: 10 August 2026

Johnson, W.R., Huang, X., Lu, S. et al. Impact-resistant, autonomous robots inspired by tensegrity architecture. Nat Mach Intell (2026). https://doi.org/10.1038/s42256-026-01280-2

 

doi:10.1038/s42256-026-01280-2

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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