注目の論文
クレーターで露出している月のマントル
Nature Geoscience
2010年7月5日
Moon's mantle exposed in craters
月の表面下深くから出てきた大量の岩石がクレーターの周りにある同心円状の輪になって露出していると、Nature Geoscience(電子版)に発表される。これらの岩石は、かんらん石鉱物に富んでおり、地殻の下にあるマントル内部がその起源であると考えられている。この研究は、月のマントルの発達について洞察を与えてくれる。
山本聡らは、SELENE/かぐや月探査機に搭載された観測機器を用いて、月の表面組成を調べた。かんらん石の露出は、地殻が薄い衝突クレーターの周りにある同心円状の領域に限られていた。これが真実ならば、この発見は月の歴史のある時点でマントルが逆転して、かんらん石に富んだ岩石を表面近くまでもたらしたという理論を支持するものである。
関連するNews and Viewsの記事でP Luceyは、この研究が「月のマントルの進化に対してほのかな光」を与えていると述べている。
doi: 10.1038/ngeo897
注目の論文
-
10月1日
考古学:岩絵は古代アラビア砂漠で繁栄する人類を描いているNature Communications
-
9月26日
生態学:世界大戦時の沈没残骸が野生生物の生息地となっているCommunications Earth & Environment
-
9月25日
生態学:米国河川における魚類の生物多様性の変化Nature
-
9月25日
地質学:サントリーニ島で最近発生した地震は共通のマグマによって説明できるかもしれないNature
-
9月24日
古生物学:新種の肉食恐竜が白亜紀後期のアルゼンチンを支配していたNature Communications
-
9月24日
気候変動:2100年までに世界的に深刻な水不足が発生するかもしれないNature Communications