注目の論文
不完全な類似
Nature Geoscience
2011年9月5日
An imperfect analogue
最終間氷期(13万年前から11万4千年前)にグリーンランド氷床が融解したのは、夏季の極域温度と太陽放射の入力分布が共に高かった結果であるとNature Geoscience(電子版)に発表された論文が報告している。その結果、著者たちは最終間氷期が将来の気候変動に類似していると言い切るのは適切ではないと示唆している。 Willem Jan van de Bergたちは一連の数値モデルと計算を用いて、最終間氷期におけるグリーンランド氷床の表面質量平衡を支配する要因を評価した。この期間には、グリーンランド全体の夏季の気温は今日よりも約2℃から4℃高く、氷床は顕著に小さかった。研究チームは、その減少の約55%しか夏季の気温が高かったことに原因を求めることはできないと見積もっている。彼らは、地球の軌道が変化したことにより、夏季に北半球高緯度に達する太陽放射の量が増加したことに残りの原因を求めている。
doi: 10.1038/ngeo1245
注目の論文
-
9月19日
気候変動:山火事の煙による年間死亡者数は増加すると予測されるNature
-
9月19日
古生物学:南米の琥珀層に古代昆虫が「ひしめき合う」Communications Earth & Environment
-
9月18日
気候変動:温暖化によるサンゴ礁の緩衝機能の危機Nature
-
9月18日
古生物学:初期のドーム頭を持つ恐竜Nature
-
9月17日
気候変動:温暖化が熱帯地域の土壌からの二酸化炭素排出を増加させるNature Communications
-
9月12日
環境:アマゾン先住民の領域が人間の健康に恩恵をもたらすCommunications Earth & Environment