Nature ハイライト

気候変動:中世の気候異常と小氷期が時空間的に一貫していたことを示す証拠はほとんどない

Nature 571, 7766

古気候研究における考えには、中世は温暖で、小氷期はその名が示すように寒冷だったというような、都合の良い要約がある。しかし今回、R Neukomたちは、入手可能な古気候の証拠を評価し、中世の温暖化と小氷期、そして他の100年スケールの気候変動が時間的にも空間的にも一貫していなかったことを見いだしている。小氷期の期間における寒冷期は、ある地域では15世紀に、別の地域では19世紀に生じていた可能性がある。対照的に、最近の地球温暖化は空間的に極めて一貫しており、今回の結果もまた、過去の気候変動と比べて現在の気候の性質が特異であることを浮き彫りにしている。

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