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気候変動:産業革命以前の共通紀元における全球的に一貫した温暖期と寒冷期の証拠は存在しない
Nature 571, 7766 doi: 10.1038/s41586-019-1401-2
地球の気候史は、それを構成するさまざまな気候時代に分けて理解されることが多い。共通紀元(過去2000年間)にわたって、小氷期などのこうした時代は、広範な空間スケールにわたって同じ時期に起こったと特徴付けられている。過去150年間の観測結果に見られる急速な地球温暖化は、ほぼ全球的な一貫性を示しているが、それ以前の共通紀元の気候時代の時空間的な一貫性はしっかりと検証されてない。今回我々は、過去2000年間の全球の古気候の再構築結果を用いて、産業革命以前の全球的に一貫した寒冷期と温暖期を示す証拠が存在しないことを見いだした。特に、最近1000年間における最も寒冷だった時代(小氷期と推定される時代)においては、中部太平洋と東部太平洋では15世紀に、ヨーロッパ北西部と北米南東部では17世紀に、残りの大半の地域では19世紀中盤に最も寒冷だった可能性が高いことが分かった。さらに、産業革命以前の共通紀元にわたって存在する空間的な一貫性は、確率的な気候変動の空間的一貫性と一致していた。こうした時空間的な一貫性の欠如は、産業革命以前の強制力が、数十年から百年の時間スケールで全球的に同期した極端な温度状態を生み出すには不十分であったことを示している。対照的に、我々は20世紀が、全球の98%以上で過去2000年間で最も温暖な時期だったことを見いだしている。今回の結果は、人為起源の地球温暖化が、絶対的な温度という観点から前例がないだけでなく、過去2000年間においてこれまでになく空間的に一貫していることを示す強力な証拠を提示している。

