Nature ハイライト

構造生物学: タンパク質の自己集合が止まらなくなる「ホットスポット」ブックマーク

Nature 548, 7666

タンパク質の自己集合による対称的な複合体の形成は、非常に多くの生物過程で機能を発揮しているが、こうした複合体によってタンパク質が有害な微細繊維を形成しやすくなる場合もある。E Levyたちは今回、大腸菌(Escherichia coli)が持つ12種類の構造が対称なタンパク質複合体に着目し、「くっつきやすい」(疎水性)アミノ酸1個を変異によって導入するだけで、そのタンパク質本来の折りたたみや構造には影響することなく、高次の集合体の形成を誘発できることを明らかにしている。彼らはさらに、タンパク質データベースでこのような粘着力のある境界を形成しやすい「ホットスポット」を見つけ出し、このようなホットスポットが進化の過程で親水性残基で取り囲まれるようになり、高次の凝集体の形成が抑えられてきたことを示している。これらの知見は、疾患の原因となる変異やタンパク質の進化の研究に関わってくる。また、制御された点変異導入は、生体材料を設計する際に一考する価値がありそうだ。

Letter p.244
doi: 10.1038/nature23320 | 日本語要約 | Full Text | PDF

2017年8月10日号の Nature ハイライト

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