Nature ハイライト

遺伝子変動:2型糖尿病における遺伝子の変動

Nature 536, 7614

ゲノム内の80を超える遺伝子座のありふれたバリアントが、2型糖尿病の素因と関連付けられているが、それらを合計しても、推定される遺伝率のごく一部しか説明できない。複数の研究から、残りの疾患リスクの多くの部分が、希少あるいは低頻度の遺伝的バリアントによって説明できる可能性があるという仮説が出されている。今回、GoT2DプロジェクトとT2D-GENESプロジェクトの一環として行われた2型糖尿病の大規模な塩基配列解析研究で、この仮説が検証された。疾患リスクに関連する全体的なゲノム構造について、これまでで最も包括的な視点が得られ、希少および低頻度の遺伝的バリアントの関与を調べることができた。その結果、2型糖尿病リスクと関連する今回見つかった遺伝的バリアントの大半が、ありふれたバリアントであり、全ゲノム関連研究ですでに特定されている領域内に存在していることが明らかとなった。

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