Nature ハイライト

構造生物学:AMPA受容体のゲート開閉を調節するTARP γ2

Nature 536, 7614

哺乳類の中枢神経系で起こる速い興奮性神経伝達のほとんどには、AMPA感受性イオンチャネル型グルタミン酸受容体が関わっている。AMPA受容体はヘテロ四量体受容体の構造を持ち、そこに補助サブユニットが結合していて、最も一般的な補助サブユニットはTARP(transmembrane AMPA-receptor regulatory protein)である。E Gouauxたちは今回、ホモマーであるラットGluA2 AMPA受容体について、TARP γ2サブユニットが存在する状態での低温電子顕微鏡構造を報告している。その構造から、TARPがイオンチャネルドメインの周囲に4回対称の形に配置されていて、受容体のM1とM2、M4膜貫通ヘリックスと広く相互作用していることが明らかになった。著者たちは、TARP γ2がAMPA受容体のゲート開閉を調整する機構を提案している。

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