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高エネルギー宇宙物理学:明らかにされた高速電波バースト天体

Nature 528, 7583

高速電波バーストが発見されたのは比較的最近で、まだ解明されていない現象である。それらは、反復しない広帯域のミリ秒単位の閃光で、宇宙の遠方領域にある数百キロメートル以下のサイズの天体から生じたと思われている。今回、アーカイブデータから発見された高速電波バーストFRB 110523の磁場とシンチレーションのデータを分析することで、バーストの環境と地球からの距離に関する手掛かりが得られた。FRB 110523の新しいデータから、磁化した高密度プラズマが発生源付近にあることを示唆するファラデー回転と散乱が明らかになり、こうしたバーストにはマグネターのような若い星集団が関与するというモデルが支持される。

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