Nature ハイライト

幹細胞:初期胚でのレトロウイルスの活性化

Nature 522, 7555

ヒト内在性レトロウイルスHERVKにコードされるオープンリーディングフレームは、通常、転写サイレンシングを受けている。今回、J Wysockaたちは、HERVKが8細胞期から着床前エピブラストまでのヒト初期胚発生中に発現しており、レトロウイルス様粒子の産生を引き起こしていることを報告した。さらに、ヒト胚性幹細胞誘導過程ではHERVKの発現が抑制されること、また、多能性細胞ではHERVKアクセサリータンパク質であるRecが、細胞内のRNAに結合でき、抗ウイルス防御応答を誘導するらしいことを示した。

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