Nature ハイライト

惑星科学:惑星の親星方向への移動を妨げる仕組み

Nature 520, 7545

地球質量の約5倍よりも軽い原始惑星は、親星方向に急速に移動するため、太陽と地球の距離より遠い軌道を周回する巨大惑星になるのは極めてまれであることが、惑星形成論から予測されている。しかし、我々の太陽系同様、系外惑星系でも、巨大惑星が親星から遠く離れた軌道に存在することが観測されている。今回、P Benítez-Llambayたちは、惑星に落下する物質の集積に伴う温度上昇の非対称性が加熱トルクという、親星方向への移動を止める力を生み出すことを見いだした。そして、これが遠く離れた軌道を巡る巨大惑星形成への道筋となるという機構を提案している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度