Nature ハイライト

化学生物学:触媒力を持つ「XNAザイム」

Nature 518, 7539

核酸触媒の出現は、地球上での生命誕生にとって非常に重要な出来事だった可能性がある。RNA酵素は現在でも、生命体にとって極めて重要な機能を、特に翻訳やRNAプロセシングといった場面で果たしており、また、さまざまなRNA酵素やDNA酵素がin vitro進化という手法で作られている。今回A Taylorたちは、骨格部分が異なる天然には見られない4種類の核酸化合物(XNA)を使い、触媒作用を持つ一連のポリマー「XNAザイム」を作り出した。2′-フルオロアラビノ核酸が基本となった最も触媒作用の強いXNAザイムを用いて、trans RNAエンドヌクレアーゼ、RNAリガーゼ、XNA–XNAリガーゼが作られた。これらの結果により、天然には存在しない広範囲のポリマー骨格で触媒を発見する方法が確立された。

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