Nature ハイライト

地震学:テクトニックプレート下の断面画像

Nature 518, 7537

T Sternたちは、発破によって生じた地震波を用いて、ニュージーランド北島の下に沈み込んでいる海洋プレート底部の高分解能断面画像を作成した。それによって、深さ約100 kmの所に約15°の傾きを持つ厚さ1 km以下の急激な地震波速度変化層が見つかった。また、さらに10 km下に、これと平行する反射面が存在することも分かり、P波速度の減少がプレート底部のチャネルに限定されることが示された。このチャネルは、部分溶融体あるいは揮発性物質がたまってできた剪断帯だと考えられる。この結果は、リソスフェア–アセノスフェア境界に粘性の低いチャネルが存在していて、このようなチャネルがプレートとその下のマントル流を切り離して、プレート運動が起こる要因となっていることを単独で証拠立てていると、著者たちは結論している。

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