Nature ハイライト

構造生物学:光受容体タンパク質によるシグナル増幅

Nature 509, 7499

細菌のフィトクロムの光センシング部位の結晶構造が、静止状態と活性(光照射下)状態の両方で解かれた。S Westenhoffたちは、極限環境微生物であるDeinococcus radiodurans由来のフィトクロムの研究により、静止型と活性型の切り替えが、発色団に接する保存された「舌」構造により行われることを明らかにした。発色団近傍の原子スケールでの構造変化が、「舌」構造を経由して伝達される間に増幅され、最終的にナノメートルスケールのコンホメーションシグナルとなって、細胞シグナル伝達ネットワークの他の部分へと伝わるのである。

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