Nature ハイライト

医学:HIV治療でのモノクローナル抗体の有効性

Nature 503, 7475

有効範囲が広く強力な新世代の抗HIV-1モノクローナル抗体(mAb)の効果が霊長類モデルで検証され、有望な結果が得られたことが、2つの研究グループから報告された。どちらのグループも、今回の結果はヒトHIV-1感染に対するmAb療法の研究を大いに活気づけると結論している。D Barouchたちは、強力で広範囲にわたる中和活性が見られる抗HIV-1抗体PGT121、またさまざまなmAbカクテルの一回の注射によって、SHIV感染アカゲザルではたった1週間後にSHIVウイルスが検出不可能なレベルにまで低下することを示している。新開大史(米国立衛生研究所)たちは、3BNC117および10-1074という抗体の同時投与が、SHIVに慢性感染しているサルで血漿中にウイルスが見られるウイルス血症を強力に抑制し、効果は数週間にわたって続いたことを報告している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度