Nature ハイライト

古生物学:初期の昆虫群の多様性

Nature 503, 7475

最古の半翅目<i>Aviorrhyncha magnifica</i> gen. et sp. nov.の前翅(ホロタイプ)。
最古の半翅目Aviorrhyncha magnifica gen. et sp. nov.の前翅(ホロタイプ)。 | 拡大する

Credit: David Coty

約3億年前に生息していた、これまで知られていなかった昆虫種が複数発見され、初期の昆虫群の多様性が極めて高かったことが明らかになった。A Nelたちは今回、石炭紀後期層から得られた完全変態類の昆虫である膜翅類および鞘翅類の最古の化石や、完全変態類幼虫であることが確実な最古の化石、咀顎類および半翅類の最古の化石について報告している。それらは全て、実体顕微鏡でやっと見つかるほどの小さい化石であるが、研究がしやすいため既によく知られている古生代の「巨大」昆虫と同じ年代に生息していた。今回報告された化石には、後に甲虫類や半翅類、膜翅類(アリやハチ)へと進化した昆虫群のごく初期のものが含まれており、これらの昆虫群をまとめると、全ての現生動物群の中で最も種数が多くなる。

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