Nature ハイライト

免疫:ナノ粒子インフルエンザワクチン

Nature 499, 7456

季節性インフルエンザに対する現世代のワクチンの有効性は限られている。なぜなら迅速に進化するウイルスに対処するためには新しいワクチンを作製する必要があり、しかもその作製は旧式で時間がかかる技術を使うからだ。今回、自己集合性のフェリチンからなるナノ粒子をウイルスの接着タンパク質である未変性ヘマグルチニンと融合させたものを使う、新しいインフルエンザワクチンが報告された。このヘマグルチニン–ナノ粒子ワクチンは中和抗体を誘導し、また認可済みインフルエンザワクチンに比べてより多様なウイルス亜型に対して高い免疫を生み出すことが明らかになった。例えば、1999ヘマグルチニン–ナノ粒子ワクチンによって誘導された抗体は、1934〜2007年のH1N1ウイルスを中和し、2007 H1N1ウイルスによる感染からフェレットを防御した。

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