Nature ハイライト

物理：低温原子のスピントランジスター

2013年6月13日 Nature 498, 7453

スピンホール効果は、磁場が存在しないときに、電子などの粒子がそれらのスピンに依存した方向にローレンツ型の力を受ける現象である。本論文では、今回、量子縮退ボースガスにおけるスピンホール効果が実証され、半導体スピントランジスターに似た素子が実現されている。こうした結果は、磁気センサーや慣性センサーへの応用が可能であり、極低温量子ガスで量子化スピンホール効果を持つトポロジカル絶縁体を設計する手段が得られるかもしれない。